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ここまで胸打たれる世界一周の話はあるだろうか、いやない。 妊婦体験を世界に広めた医学生の話

こんにちは。インタビュワーの石木(いしき)です。今回のインタビュー記事は【特別編 第2弾】をお送りします。先日の記事でもご紹介した,「HATENK王決定戦」でファイナリストに選ばれた,箱山昂汰さんこと「ぱこ」さんです

ちなみに第1弾の記事はこちらです!

「外国人観光客に閉鎖的な日本を、女子高生が変える!」 - ワークスアプリケーションズ 内定者 公式

 

先日(9/28,29)ワークスアプリケーションズが主催したイベント「COMPANY Forum 2016」で、我々内定者が企画から当日の運営に至るまでのすべてを担当したイベントが行われました。その名も「HATENK王決定戦」!

 

「HATENK王決定戦」とは?

破天荒とは、前例のないことを成し遂げた、という意味。ともすれば、奇抜な行動をとった人物の事をそう呼ぶことが多いですが、企画者である我々内定者は、自らの問題意識を自らの行動によって解決しようと、「正しく」「楽しく」「価値がある」行動を起こした結果、人とはちょっと違った行動をしている学生こそ、同世代として誇れる、未来の「働く」を変えていく人材。そうした破天荒な学生を全国から募りたい!と思うに至りました。そして、COMPANY Forumに参加されるビジネスパーソンの投票により、最も破天荒な学生を決められたら面白いよね!という企画書をワークスアプリケーションズに提出。前例はないが実施してみるメリットはあるね!という事で開催が決まったイベントです。まあ、この企画実行自体も「HATENK」ですよね。

 

この記念すべき第一回目のイベントに箱山さんはエントリーし,ファイナリストに選出されました。ちなみに当イベントは、エントリー学生の選考プロセスにおいて、極力「問題意識とその解決に向けた行動」そのものの価値でセレクションを行うよう、ニックネームでのエントリーをお願いしていました。箱山さんのニックネームは、「ぱこ」。

 

箱山さんは医学部生で,1年半の間休学をして世界一周の旅をしました。

そこで,彼は「自分にしかできない旅をしたい」と考え,旅で出会う男性に「妊婦体験ジャケット」を着けてもらうというテーマを掲げ,世界一周の旅をしました。そんな彼がした体験や思いやビジョンを熱く語っていただきました。

 

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~国際医療に従事したい!!~

石木「箱山さん,初めまして。石木と申します。本日はよろしくお願いします。」

 

箱山さん「初めまして,石木さん。本日はよろしくお願いします。」

 

石木「それでは,足早ですが質問の方をさせていただきますね。まず初めに,世界一周をしようと思ったきっかけを教えていただいてもよろしいですか。」

 

箱山さん「そうですね。高校生のころから国際医療が興味ありました。国境なき医師団とか,とてもかっこいいと思ってたんです。なので,将来的に国際医療に従事したい!という思いが自分の中でずっとありました。そこで,世界がどういう状況なのか,というのを実際に肌で感じたいと思っていました。なので,大学生になったら1,2年休学をして世界一周しようとおもったのが,きっかけですかね。」

 

石木「なるほど。国際医療ですか。国際医療に従事したいという思いとは,箱山さんはずっと持たれていたのですか?」

 

箱山「高校生の僕にとって,国際協力をする=世界で医療活動に従事するっていう,ガチガチの固定概念を持っていました。それじゃあ医学部だろうと思って,勉強をしました。医学部入るぞ!と決めたら,勉強もはかどりましたね。例えば,この積分の問題を解いたら,めぐりめぐってカンボジアの子供を救える,謎のモチベーションで勉強をしてました。(笑)あとは,僕の母がお医者さんという仕事の素晴らしさを幼いころからずっと教えてくれていたので,それも理由かもしれません。」

 

石木「なるほど。国際医療の活動に関して,とても強い意思をお持ちなんですね。」

 

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~世界一周のテーマは「自分にしかできないスペシャルな旅」~

 

石木「それでは,次の質問をさせていただきたいと思います。箱山さんが世界一周された際,「各国の男性に妊婦体験ジャケットを着用してもらう」というテーマで世界一周をされたとお聞きしました。なぜ妊婦体験ジャケットを使って世界一周の旅をしようと考えられたのですか?」

 

箱山さん「その説明をするにあたってですが,僕は国際医療の中でも,母子保健分野に興味を持つようになりました。これは自分のお母さんがシングルマザーであることに由来してると思います。「母子保健で国際医療に従事したいな」と考えながら,世界一周の旅の準備をしたとき,何かこのテーマを含んだ世界一周の旅ができないかな。自分にしかできない特別な旅がしたいな。と思ったんです。つまり,「世界一周×自分の夢(母子保健で国際医療に従事したい)」を掛け合わせたときに,思いついたのが妊婦体験ジャケットを使って世界一周でした。以前に,学園祭の医学部の出店で「妊婦さん体験コーナー」というのを催したんですけど,それがきっかけで「妊婦体験ジャケットを着て世界一周をしたら面白いんじゃないか」と思ったのかがきっかけですね。」

 

石木「なるほど。今のお話を聞いていて,やはり箱山さんのお母様の存在が大きいのでは?と感じました。箱山さんが母子保健分野で医療に従事したいという気持ちや,妊婦体験ジャケットを着けてもらうというテーマの旅など,どこかお母様の影響があると考えたのですが,いかがでしょうか。」

 

箱山さん「そうですね。やっぱり母の影響は大きいですね。照れくさいのであんまり言えないですけど(笑)。でも,とても感謝しています。」

 

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(こちらが妊婦ジャケットの写真です。重さは約10kgあります。)

 

 

~日本人の平和な考え方が好きでたまらないんですよ~

 

石木「ありがとうございます。少し話が脱線してしまいましたね、失礼しました。それでは,次の質問です。箱山さんは妊婦体験ジャケットを着けてもらう活動をどのようにされてたいたのですか。」

 

箱山さん「世界各国の言語に翻訳した活動フリップを作っていました。自分のプロフィールと,妊婦体験をしてみないか,の2つの内容をフリップに書いて,各国の街を歩く男性に声をかけるといった感じですかね。そこで実際に妊婦体験ジャケットを着用してもらいました。その状態から寝転がってもらったり,モノをもってもらったりなど妊婦の方が日常生活でしていることをしてもらって,妊婦の大変さを理解してもらうことが目的でした。」

 

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(箱山さんが作成したフリップの写真。全部で18言語のフリップを作成したとか!)

 

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(妊婦体験ジャケットを着用した状態で箒をはいている男性。約10kgのジャケットを着用した状態では,バランスがとりにくそうですね。)

 

石木「素晴らしい活動ですね。声をかけられた男性はどういう反応をされるんですか?」

 

箱山さん「快くやってくれる場合もあれば,忙しいからと断られるケースもたくさんありました。結果的には目標の1000人の男性に妊婦体験をしてもらうというのを達成できたので,よかったなあーと思います。」

 

石木「1000人!すごいですね!その数に至るまでには様々な体験があったんでしょうね。それでは,箱山さんが妊婦体験活動をされている中で,一番心に残っている嬉しいエピソードをお伺いしてもいいですか」

 

箱山さん「そうですね。今回の旅を通じて,一番嬉しい印象が残っているのは,イランに訪れた際のエピソードですかね。基本的に,1日中街を歩きまわって,大体8人ぐらいの方に妊婦体験をしてもらえるんです。」

 

石木「8人ですか。それは割合的には多いのでしょうか。少ないのでしょうか。」

 

箱山さん「少ないですね。大体3分の1程度です。でも,イランのエスファハーンという町では,本当にすごい確率で妊婦体験をしていただきました。とても優しかったんですよね。」

 

石木「妊婦体験してくれる人が多かった理由として,社会文化や宗教などが関係しているんですかね?」

 

箱山さん「そうですね。イランはイスラム教の国なので,コーランがあるんですよね。そのコーランには「妊婦さんやお母さんは1番大切にしなさい」というのがあるんですよ。それが理由かもしれません。また,現地の人に言われたのですが,君の活動はコーランの観点からしたら,とてもGOODだね!と言ってくれました。後,そもそも旅人を大切にしてくれている文化なので,とても声もかけやすかったです。そのエスファハーンの妊婦体験の活動中で僕が一番嬉しかったエピソードがあります。」

 

石木「お伺いしてもよろしいですか」

 

箱山さん「はい。エスタファハーンで,あるカップルの人達に声をかけて妊婦体験をしていただきました。男性の方に妊婦体験ジャケットを着けていただいたのですが,その際に見ていた女性の方からもらった一言が,この旅を通じて一番印象に残っています。それは「とても美しい活動をしているのですね。私は日本人のこのような平和な考え方が好きでたまらないのですよ」と言われました。僕はこれを聞いて「日本人全体を褒めてくれたんだ!」と思い,とても誇らしく,嬉しい気持ちになりました。この旅は,基本9割ぐらいはしんどかったんですが,このような嬉しい言葉を頂くと「旅をしてよかったな」と本当に感じます。」

 

石木「日本人ごと褒めてもらえるって,とても嬉しい一言ですね。」

 

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(大絶賛してくれたカップルの写真。とても笑顔で喜ばれている様子が伺えます。)

 

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~自分は小さく、世界は大きい~

 

石木「基本9割はしんどかった,とおっしゃいましたが、この活動を通じてしんどかった思い出やエピソードなどございますか?」

 

箱山さん「そうですね。イランの隣国で,アルメニアという国の首都のエレバンで妊婦体験活動を行った時の話ですね。この時は1日中歩き回ってたったの1人しか体験をしてもらえなかったですね。恐らく僕のやり方にもよるんですけど。例えばちゃんと翻訳ができているか,声のかけ方はどうだったか,後は自分の旅に困憊しているオーラが出てたのも理由かもしれません。エピソードとしては,エレバンである1人の男性に喋りかけた時に,後ろから強面のおじさんが入ってきて,僕の翻訳の紙をひったくって,鼻で笑われたんですよね。すごいバカにした感じで。そのときは僕もとても腹が立ちましたね。これは僕の限られた国のトライの話なので,アルメニア全体が、というわけではないのですが。あとはアフリカの方では,体験してやるからお金をくれ、たばこをくれ、などと言われて,僕の活動の趣旨を全然理解してないな・・・とかですかね。」

 

石木「なるほど。僕がこんなこと言っていいのかは分からないのですが,旅には嬉しいことやつらいことが色々あるという訳ですね。箱山さんが世界一周を通じて帰国した際に,改めて感じたことって何かありますか?

 

箱山さん「「自分は小さく,世界は大きい」と感じましたね。この世界一周の旅や妊婦体験活動を通じて「知らないことさえ知らない」と思いました。少し難しいんですけど,カンボジアでキリングフィルドというのがあって,そこでは過去に,ポルポトという人物が大虐殺を行ったんですよね。僕もその事実を全然知らなかったんですけど,実際にその現場に行ってみると,びっくりするような事実がたくさんあって。僕はこんなことを知ることもなく呑気に生きてきたわけなんですよね。そこに自分は愕然としてしまいました。世界はそういう「愕然」であふれていたんです。僕は「母子保健がしたい」「国際医療に従事したい」と思って世界一周をしていたんですけど,自分がこれらの夢や活動を考えるにあたって,実際に世界を見て色んな事実を理解することは大切なんだなって実感しました。そういう意味で,世界は僕の知らないことでたくさんあふれているから,世界は大きいと感じました。そして,自分の1つこだわってやっていた妊婦体験活動も,自分の思っていたほど濃密にはできなかった、なので自分って小さいなと思いました。だからこそ,旅終わった今では,世界のことをもっと勉強しないといけないなと思いました。それは何も医学だけじゃなくて,歴史や社会や経済なのかもしれないですが,とにかく世界のことに対してもっと勉強しないといけないなと思いました。」

 

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(箱山さんの「世界は大きく自分は小さい」という言葉。とても心に響きました。)

 

石木「最後の質問です。今後の箱山さんのビジョンをお聞かせください。」

 

箱山さん「やはり学業ですね。これは学生の本分なので。僕は医学生なので,医学を勉強したいと思います。やはり休学したことで,学業がみんなと比べて遅れをとっているので,勉強は頑張りたいですね。加えて,先ほどもお話しましたが,もっと世界のことについて勉強していきたいですね。」

 

石木「そうですね。僕(修士2回生)も研究頑張りたいと思います!(笑) 箱山さん今日はありがとうございました!」

 

箱山さん「こちらこそ!ありがとうございました!」

 

いかがでしたでしょうか。箱山さんの夢・思いを強く感じたのではないでしょうか。加えて,世界というフィールドでその思いを体現できているところ。実際に自分の夢に向かって着実に行動している姿。大学生で世界一周といっても、ここまで夢や思いに向かって、世界一周した人を僕は今まで見たことがありませんでした。実際にインタビューをしている最中,箱山さんの言葉の1つ1つが心にきました。それは箱山さんの感じた「嬉しさ・悲しさ・悔しさ」などが,彼が話す言葉から伝わったからだと思います。特に最後の「世界は大きく,自分は小さい」という言葉には,彼の全ての思いが詰まっていると思いました。本当に素敵な方でした。箱山さん、ありがとうございました。読者の皆様もお読みいただきありがとうございました。

最後に,この記事だけではなく,箱山さんの活動をまとめたリンクもお読みいただけたら幸いです。

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箱山さんの活動をもっと知りたいという方に

ぱこの大冒険。

こちらは箱山さんの世界一周を記録した旅ブログです。

 

http://mainichi.jp/articles/20160824/k00/00e/040/265000c

つなごう医療 中日メディカルサイト | 「妊婦は大変」伝え世界一周

こちら2つは毎日新聞中日新聞に箱山さんが取り上げられた際の記事です。

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