「地方の大学生ほど行ってほしい」と語るITベンチャー企業のインターンシップとは
みなさんこんにちは。インタビュワーの石木(いしき)です。
今回のインタビューはワークスアプリケーションズ内定者の佐藤さんです!佐藤さんは岐阜の大学生です。彼は岐阜の現状に対して大きな問題意識を持っています。それは「地方の過疎化」です。現状では,地方部から東京や大阪などの都市部に人口や資源が集中している状態です。「地域活性化に貢献したい!」「自分の住む岐阜をもっと盛り上げたい!」そんな思いを持った佐藤さんは学生団体での活動や地元企業のインターン経験を行い,世の中に発信しています。彼の岐阜での活動やインターンシップの経験,インターンで手に入れた「武器」を地方活性化にどのように使っているのか。インタビューして参りました。
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~岐阜を盛り上げたいという熱い思い~
石木「佐藤さん,こんにちは。今日はよろしくお願いします。」
佐藤「こちらこそよろしくお願いします。」
石木「まず初めに,ワークスのインターンシップを参加する前の佐藤さんの活動についてお伺いしますね。佐藤さんは「岐阜を盛り上げよう!」という思いを持ち,地元企業のインターンシップに参加したり,学生団体に入られて活動されているとお伺いしました。具体的にどういった活動をされているのかご説明していただけますか。」
佐藤「分かりました。まず僕は3年生から岐阜の大学に編入しました。そこで何か始めてみようと思って,ある地元企業のインターンシップに参加しました。その内容なんですけど・・・・。その前に石木さん。映画「君の名は。」の聖地ってご存知ですか?」
石木「もちろんですよ!三葉(映画の登場人物の女の子)の実家のところですよね。確か岐阜の飛騨でしたっけ?」
佐藤「そうです。飛騨市の企業でインターンをしていました。そこでグラノーラの商品開発をしていました。飛騨は「薬草」が有名で,その有名な薬草を使ってもらう手段としてグラノーラを使ったらおもしろいんじゃないのかと思ったんですよね。しかもそのグラノーラが結構おいしくて。企業と言っても事務所がなかったので,それこそ「君の名は。」に出てくる飛騨科図書館とか使ってまいしたね(笑)」
石木「グラノーラ+薬草ですか!どんな味がするのか気になりますね。佐藤君はグラノーラの企画・開発のどのプロセスに携わっていたのですか?」
佐藤「もともとアイデア(グラノーラに薬草を使う)というのはあった状態でした。そこでレシピをどうするか,薬草を作っている方のところに訪問して薬草を使わしてもらうお願いをしたりしました。そこでの学びとしては,プロジェクトをどう進めるか,どんな人と連携していくのか、どう地域の資源を発信してくか、などの方法論を学びました。」
石木「なるほど。アイデアは元々あった状態で,誰と・何を・どのようにアクションをするかを学んだのですね。では,もう1つの地元企業のインターンシップについてもお聞かせいただけますか?」
佐藤「イントロダクションとして,また映画縛りですが「聲の形」という映画の舞台になった場所が岐阜県の大垣市という場所があります。その大垣市の企業で木枡製造のインターンをしていました( 枡工房枡屋・ますこうぼうますや(運営:大橋量器))。そこでは「間伐材(木々の間に生える不要な木)をどこから入手してくるのか」「どこで製材してもらうのか」「木枡をどういうパッケージで販売するか」などを担当していました。また企業理解という意味で,実際に工場で仕事をしたり,事務作業などもしました」
石木「手作業で木枡を製造しているのですね。ここまで精力的に岐阜での活動を行っている佐藤さんですが,何かこの2つのインターンシップを通じて得られたもの・感じたものってございますか」
佐藤「地域の楽しさ・大切さというのを知りましたね。具体的にいうと,まず僕は地域への問題意識を持っていました。具体的に言うと人が減っていったり,資源があってもその活用,発信ができていなかったりなどです。その意識を持った状態で「いかに地域を盛り上げていくか」というプロセスに携わって,学べることが,純粋におもしろいなと感じました。また地域ならではなんですけど,競争相手が少ないので,実行がしやすいです。皆が同じ問題意識を持っているので,理解してくれる人や協力してくれる人が多いですね。もちろんこれは良くもあり悪くもあるのですが。アクションがしやすくなると,自分の成果が目に見えやすくなります。成果が出ると嬉しいし,自分のモチベーションが上がるので,それが楽しいという感覚だと思います。後,地域には魅力的なものがいっぱいあるので,見逃したくないなとも思っています。」
(木枡製造会社のインターンで木枡をPRした際の一枚!)
~インターンシップで何を得たのか?~
石木「それでは次にワークスのインターンでのエピソードについてお聞きします。まずインターンシップに参加したきっかけをお伺いしてもいいですか」
佐藤「社長の牧野さんのTOPセミナーのお話を聞いたのがきっかけですね。牧野さんの言葉で「グローバルレベル」という説明があったのですが,その言葉が印象的ですね。自分が本当にグローバルに活躍できる人間なのか。井の中の蛙な状態で,岐阜という地域の中だけで活躍できているだけじゃないのか。例えば「飛騨のグラノーラをもっと普及させたい」という思いはもっているけど,実際にそれを外部に対して実行に移せる能力はあるのか。それを確かめようと思って参加しました。あと,今後もっと地方から人が少なくなっていくことを考えると,一地方で活躍するためには,「地方だけじゃなくてグローバルに活躍できる能力が必要だ」と思ったのも参加の理由としてありますね。」
石木「なるほど。ワークスのインターンシップは「問題解決力を鍛える」インターンシップでしたけど,佐藤さんはインターンシップで何を得ましたか?」
佐藤「ワークスの行動指針で「なぜ?繰り返す」という指針があるんですよね。これはかなり自分の中で学びになりました。自分で作っていいなと思っていた製品を「なぜそれがいいの?」を自分の中で繰り返すと「全然これってよくないよね」「メリット全然でてないよね」と思うこともありました。今までは,ある問題に対して現状分析をしたり解決案を出したりっていう活動は岐阜でのインターンを通じてある程度行ってきたつもりでしたが,自分の考えていたものってすごく「浅い」と感じました。「なぜ?」を繰り返すと,本質的な部分が見えてきます。」
石木「「論理的思考力強化」みたいなタイトルの本には「なぜを繰り返せ」ってよく乗っているのですが,それを実際に実践できる場って本当に学生にはなくて。このインターンでは,その思考法が実践できるいい機会ですよね。インターン中に何か印象に残っているエピソードってございますか?」
佐藤「そうですね。プログラミングをして製品を作製した後に,それを社員さんに見てもらったんですが,「それって電話でよくない?」とか「逆に不便じゃない?」とか。結構厳しい言葉をもらったのが印象的ですね。これは個人的な意見ですが,ちゃんと社員の方から言われたことを自分が納得するまで落とし込むことが大切だと思いました」
石木「具体的に説明していただいてもよろしいですか?」
佐藤「社員さんの方からフィードバックを頂くじゃないですか。そのフィードバックを言った意図を理解することが大切だと考えました。他のインターンでは,上司に指摘されたら,何も考えずに指摘された部分を修正したらいいだけと考えがちじゃないですか。でも,ワークスのインターンは違いました。「フィードバックの意図を考えるように」と言われた時は衝撃的でした。そこから「なぜこのフィードバックをもらったのだろう」「なぜこんな意見をいうのだろう」と考えるようになりました。そこに「なぜ?」を繰り返して,ちゃんとフィードバックの意図を理解して自分の中で納得感を得ることが重要なのだなと感じました。社員さんも色んな学生の製品をみているわけだから,自分の思うような製品のメリットが伝わってない可能性だってありますし。」
石木「なるほど。佐藤さんがさっき言っていた「思考が浅い」とリンクする部分がありそうですね。僕も社員の方とのレビューの際は,「どんな質問をされるだろう」というのを何パターンか想定して,きっとこの質問をされるなと思ったら,それに対する返答を考えて,みたいなフレームワークを作っていました。思いがけないことを言われることの方が多かったですけど(笑)。」
~インターンで得た「武器」を使った地域活性化の方法とは?~
石木「それでは佐藤さん、次の質問に移りたいと思います。このインターンで手に入れた「武器」を現在,どのようにして自分の活動に使ってらっしゃいますか?」
佐藤「「岐阜羽島(ぎふはしま)」という場所におみやげモノを設置しようというプロジェクトを立案・企画・実行しています(http://ifu-gifu.com/)。岐阜羽島には高速のインターチェンジや新幹線の駅があり,沢山の人が行き来する土地なんです。でも,新幹線の駅に羽島のおみやげ物がない状態なんですよ。岐阜羽島駅という駅は,何もない駅だと捉えられがちなのですが,実はいろんな魅力があるんですよ。なので,駅に訪れただけでは魅力が伝えにくい地域です。そこを問題点とし,理想としては「岐阜羽島の魅力をもっと知ってもらいたい」という部分で,それを実現するためのアクションが駅に羽島のおみやげを設置するという具合です。もし駅に羽島の魅力が詰め込まれたお土産を作って設置したら,この理想が実現できるのではないかと思いました。」
石木「ワークスの理想ベースで考えるという思考法を実践してますね。具体的にどういうアクションプランを立てて実行しているのですか」
佐藤「まず実行するにあたって「どういうお土産が必要か」と考え,岐阜若者会議(佐藤さんの学生団体の活動)で話し合いをして,多数の意見を募ることでおみやげ物を考えました。そのおみやげ案を,実際に羽島の企業の方にもっていき,試行錯誤を重ねておみやげを形にしました。先日,羽島界隈でお祭りがあり,そのおみやげを羽島の駅前で販売したというフェーズまで来た、という感じですかね。概要としてはこんな感じです。」
石木「なるほど。現状では「羽島におみやげ物がない!」という状況があったじゃないですか。そこに対して佐藤君がインターンで学んだこと。例えば「なぜを繰り返す」とか「メリットベースの思考」などをどのように活用していきましたか?」
佐藤「例えば,お菓子を作っている企業さんに対して実際にアプローチした時の話なんですが,僕が「こんなお菓子を作っていただけないか」と言った際に断られるケースっていうのが沢山ありました。企業側にとって新しいお菓子を作るっていうのはコストが大きくて。例えばお菓子のデザインを考えたりとか,製造の仕組みを変えたりとか,利益の関係で製造数はこれぐらい確保したいなど,企業に多くの負担を強いることになんです。「それをどう受け入れてもらうか?」を考えなければいけなくて,それは「相手へのメリット」を考えるということです。相手へのメリットを何個か洗い出したら「それって本当にメリットなの?」と考え,深堀をしていきました。例えば「これはあんまりメリットじゃないよな」とか「これは絶対メリットだよね」とかを考えました。結果的には,「羽島のアピールをもっとしたい!」と考え「学生とコラボして製品を作る」というブランドが相手にとってメリットということを発見して,最終的には製造まですることができました。僕らも学生の間で協力してくれた企業のPRをしたり,相手のメリットを十分に引き出そうと努力しました。今はメディアや口コミでどんどん広がってますね。でも,現状ではまだ理想を達成できていないので,外部の人に羽島の魅力を知ってもらうためにもっと活動していかなければいけません。」
石木「メリットベースの思考と「なぜ?」を繰り返す思考をうまく利用できてますね!」
(実際に駅前で販売してる際の一枚です。サブレは全て完売したとのこと!)
石木「最後の質問です。もっと岐阜を盛り上げるために,今後に施策やアクションプランなどがあればお聞かせください。」
佐藤「インターン参加前は,アイデアが与えられている状態で,それをどう実行していくかどいう段階に携わっていました。例えば「グラノーラ+薬草で新しいグラノーラを作る」というアイデアはある状態で,それ実行するという感じです。ワークス風にいうと1を100にする活動。今やっている活動は,何もないところから新しいものを生み出す活動。ワークス風にいうと0から1を生み出す活動です。一番小さいステップかもしれないですが,1つアクションまで落とし込めた経験を得ました。これからは社会人として0から1の問題解決を通じて地域や社会に貢献できればと思っています。」
石木「イノベーター佐藤さんになることを期待しています!本日はありがとうございました!」
佐藤「こちらこそ,ありがとうございました!」
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いかがだったでしょうか。佐藤君の岐阜の活性化に関する熱い思い。インターンシップで学んだことを生かし活動している彼の姿に,僕自身も刺激を受けました!思考法を武器として持っていることは本当にいろんな場面で役に立ちます。(僕も記事を書く際は使っています)読者の皆さん,ご覧いただきありがとうございました!よろしければシェアの方よろしくお願いします!
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